育児を通して自分と向き合う
私がこどもを育てて良かったなと思うのは、自分と向き合うことが多くなり、自分も成長していると感じられることです。
先日、息子(3歳)と外出する時に、息子が靴をはくのがあまりにも遅く、電車の時間もあって焦っていた私は
「早く靴はいてよー。ちょっと遅すぎるよ!」
と言ってしまいました。
すると息子はムッとした表情で、
「じゃぁお母さんはこどもの時、早く靴はけたの?」
と言い返してきたのです。
そう言われると、うーーーん。覚えてないし。
もしかしたら私もマイペースタイプだったから、お母さんを困らせてたのかもしれないな。
しばらく沈黙。
私「どうしたらもうちょっとはやくはけるようになると思う?」
息子「うーん・・・。だってそんな早くできないよ。もうちょっと時間あればできるかもしれないけど。」
私「分かった、今度から出かける前もうちょっと早めに準備しよう。そしたら靴をはくのにもう少し時間が使えるよ。
その代わり、もう少し早く靴がはけるように練習しようね。」
ということで、息子も笑顔になりました。
私が、こどもに自分で解決方法を考えさせたのは、
最近「それは子どもに考えさせなさいーわが子の知力は会話で育つー」(メーナー・シュアー著/古草秀子翻訳)という本を読んだからでした。
かなりざっくりいうと、色んなこどもとのシーンで、親としてどんな声かけができるか、ということです。
本の内容をおおざっぱにまとめると、こどもとの生活で何かトラブルが起きた場合(兄弟喧嘩とか友達との喧嘩など)親は「○○したら?」と答えの提案をするのではなく、こども本人に「うまくいかなかったやり方とは別のやり方」を引き出すアプローチを提案するべきだということを言っています。
この本では、兄弟間の喧嘩のエピソードが多く紹介されているので、複数のお子さんのいる方には是非参考にしていただきたい一冊です。
こうしてみると、こどもに選択を丸投げしているかのようですが、実は親のアプローチの仕方がかなり重要で、難しいと思うのです。
私の息子のように、まだ3歳くらいでは、最後まで自分で解決方法を導き出すのは難しいかもしれません。
そんなとき、親がやりとりを通して双方が納得する解決策を提案する必要があります。
この本を読んで以来、こどものちょっとしたワガママやトラブルに対してのアプローチ方法が変わって、それがこどもにとっても私にとっても良い影響を与えているなぁと感じることが多くなっています。
自分が感情的にならなくてもこどもに伝えたいことが伝わるというのは、余計なエネルギーを使わなくて良いし、何より「また怒ってしまった・・・」という罪悪感にさいなまれずに済むんですよね。
私は前までは色んなことでグチグチと悩むタイプだったんですが、ものすごく前向きな内省ができるようになってきました。
これは私にとってはかなりの成長なのです。
よく「育児は育自」なんていいますが、まさしくです。
育児をすることで自分と向き合い、自分も成長し、こどもの成長とともに自分の成長にも喜びを感じています。